湯船に放流。金魚事件 その1
前回我が家に金魚が来るまでのいきさつを話した。
今はすっかり金魚への興味も薄れてきて気が向いたらエサをあげさせるくらいにとどまっていた。
ただちょっと前に釣りに一緒にいったときに、珍しく魚がいっぱい釣れた。
左に顔を向けている4匹の魚がカサゴ、右上に顔を向けている魚がアナハゼだ。
娘は大喜びでバケツに手を突っ込み、アナハゼを掴んでいた。
写真をみて判る通り、良くもまあこんなグロテスクな魚を躊躇なく鷲掴みできるもんだと思いながらも、多少触っても死なないくらいの生命力があるし、持って帰ってたべるから最悪死んでもいいかという思いから、好きにやらせていた。
結局娘がハードにいじっても死ななかったのでまな板の上で一思いに締めた。
ぶつ切りにして鍋にして食べた。
妻は磯臭さが気になったそうだが、私はおいしく食べることができた。骨が多くて食べるのが難儀だったけど。
この日からおそらく娘の意識が変わったんだと思う。
この日から数日後、妻からラインが。
金魚が瀕死だとのこと。
ちょっと目を離した間のことだったので、詳しくはよくわからないみたいだが、おそらく金魚2匹を素手で手掴みをして、浴槽の前日の残り水の中に放流したとのこと。
浴槽の中で泳いでいたのは1匹だったこと。
もう1匹は放し損ねたか、ずっと握りしめていたのか、妻が気づいて水槽に戻したあと間も無く死んでしまった。
浴槽に放流した魚も、生きてはいるがウロコが取れたりとだいぶ痛々しい状態になっている。
魚は変温動物なので、水温と同じ体温になっているので、平熱が37度の娘の掌で掴まれるとたまったものではないわけである。
ただそんなことは娘は理解できない。
ひととおりの流れを見るとやはり難しいなと思う。
魚や生体を触らせることは教育上悪いことではない。
この魚を調理して食べることで食育にもなるだろうし、現に魚に関して積極的に食べるのはこれのおかげなのかもしれない。
ただ海で釣ってきた食用のアナハゼも、スーパーで買ってきた観賞用の金魚も、娘の言葉を借りれば全部「おなななー」なわけである。
金魚が見えない、手の届かない位置に置くのもなにか違うような気がするので、生き残った金魚に娘が悪さをしないように親が目を光らせていく日々がしばらく続きそうだ。