【読んでみた-2冊目】子供の発達障害を家庭で改善した12家族の感動物語
発達障害関連の本をまた読んでみた。
今回は2冊目なので比較とかしながら読んでいくことができた。
第一印象
どうもうさんくさい、と言うのが素直な感覚でした。
自分の考えたメソッドを広めたい気持ちはわかるけど、なんかネットの情報商材を売るサイト的と言うか、マルチ商法の勧誘的というか、青汁のCM的と言うか。
先に言っておくと、実践的というのか、清濁あわせ飲んでいるというのか、多少強引にも聞こえるけど実際に子育てをしていくとそうすることも必要だよね、と読み切ってから良い本だと感じられた。
ただ、導入部分の熱量が強いので、発達障害に関して初心者の私には多少面食らう部分が強かった。
更に一冊の本を盲信することを良しとするたちではないので、「この本に出会えて人生変わりました!」みたいな内容での語り口はまるで、人の弱いところに漬け込んで商売をする信仰宗教のようで、どうも受け入れがたい印象に感じたのは、私の性格が悪いからなのか、内容は良いのに変な印象がついてしまってもったいないなあと感じるところが多かった。
そもそも対象者が違う
そもそも1冊目に読んだ本は「発達障害をもつ子供の為の本」という印象を持ったのだが、2冊目に読んだこの本は「発達障害の子供をもつ親の為の本」という印象が強い。
1冊目の本
どちらも読むのは親ではあるので、この表現が正しいかはわからないが「子供を主体に書く」ことと、「親を主体に書く」ことのスタンスの違いを理解しながら読み進めていくと違和感が少なく読み進められる。
アプローチの違い
特にこの2冊の本で、アプローチの違いが顕著なのがほめかたにある。
1冊目は子供があることを成し遂げた際に、達成感に応じてさりげなくほめると書いてある。
かたや2冊目の本では、とにかく気絶するほどほめろとか、達成してないけど親がやって欲しいことを先行してほめて、子供にやらせるとか書いてある。
同じ発達障害の本でもこれだけ言うことが違うのも、この分野の多様性というか、答えが一つではないことが見て伺える。
どちらが正しいのか
もちろんそんなことはわからない。
ただ、字面だけ見ると子供の達成感に応じた対応が正しいというかキレイにみえる。
出来るならそうするのが1番いいだろうと感じる。
ただ、それで達成することはどれくらいのものだろうかとも思う。
先行してほめて、子供をコントロールすることは一見エゴイスティックに見えるが、叱るという行為を先行してほめる行為に変換することもできるんじゃないだろうか。
例えば、「片付けをしなさい!」と言うのではなく、
「これから片付けができたらすごいねえ!」などと置き換える。
それで片付けができたら自己肯定感も損なわれることなく、うつや非行といった2次障害になることもないのではないだろうか。
ただ、娘は親の声色で判断している節があるので、自分のやりたくないことを優しい声でいって、実行するかは、やってみないとわからない。
少し話は脱線するが、娘にとって嫌なこと(片付けやお風呂に入ること)を実行する確率が、1日の過ごし方の満足度によって左右されることがわかってきた。
例えば、大きな公園に連れて行って一日中遊び回ったあとでは言うことをよく聞いたり、私がお風呂に入れて、のぼせてきたと思うタイミングで妻とバトンタッチし、2人がかりで長時間風呂に入れてやると、娘は満足げにしている。
娘は風呂に入るまでの行為は好きではないが、入ってからの水遊びは大好きだ。
好きなことをとことんやって、良い子になるならどんどんやらせて上げたいと思う。
話を戻すと、どちらが正しいのかなんて言うのはわからないけど、1冊目の本を1冊目に読めたのはよかったと思うし、2冊目の本を2冊目に読めてよかったと思った。
割と入ってきやすい言葉でまとめられた1冊目で、おぼろげではあるが発達障害というものの輪郭を捉えて2冊目で実践的なノウハウを学んだ。
両方とも良い本だと思う。
1冊目
2冊目