湯船に放流。金魚事件 その0
我が家にはいろいろあって金魚がいる。
以前妻が2人目を産んで4日ほど入院していたので、保育園から直接帰ってママがいないことに気がついて、さみしがるのではないかと思い娘をスーパーに連れていった。
そこのスーパーには観賞魚コーナーがあるので、娘にとって1番手身近な水族館のような認識をしている。
こちらの記事でも書いたけど娘は魚が好きなので、私も「スーパーでお魚見に行こう」などと言って連れて行った。
娘も「おななな!」と言って、相変わらずの甘い滑舌でお魚に会えることを喜んでいた。
スーパーについて、お気に入りの車型の買い物カゴを置くキャリーに娘が乗り、まずは普通の買い物を済ませる。
私がテレワークで18時まで働き、晩御飯の買い物がまだだったので、スーパーに行きたいのもあった。
先に買い物をしていたら、店内のアナウンスで「本日は棚卸しの為19時で閉店します。」とのこと。
18時までテレワークをして娘を保育園に迎えに行き、スーパーについて買い物を始めた時には既に18:40。
娘の魚をみている時間はほぼない。
まあ月末だし、私も小さな飲食店でバイトをしていたので棚卸しの大変さはよくわかる。
私の場合は店の中のものを全部出して、数をかぞえていたわけだが、この大きなスーパーで棚卸しをするとなると途方もない労力だな。まあしょうがないな。と思った。
ただそれを3歳の娘が納得できる形で説明するのは無理だと感じた。
ここで魚を見ずにヘソを曲げた状態で家に帰って、ママがいないことに娘が気づいた時のことを考えただけでもゾッとする。
ましてやこの日は妻が入院した初日だ。
前日に2人目の娘が産まれた。
初日からコケるわけにもいかない、ママがいないのだから、いつもより「楽しい」の濃度は高めを維持したい。
もうこうなったら買おう、買うしかないと思った。
幸い昔、魚を飼っていたので飼育セットは家にあるからそれを使えば大丈夫か。
とりあえず小赤と呼ばれる金魚を2匹買った。
大型の肉食魚なんかのエサになる通称エサキンだ。
この2匹を小さな袋に水と空気でぱんぱんにしてもらい、娘に持たせた。
観賞魚コーナーでの滞在時間は5分足らず。
でも、娘はご満悦だった。
家に帰っても金魚を眺めてご機嫌な娘。
ただその金魚が後日大変なことになる。
つづく