家族日記

海辺に住みたいロマンチストの主人、とろ。堅実に生きたいお嫁、まあこ。天真爛漫ベイビー、娘のしーこが、すい臓、腎臓、肺に病気がみつかった犬のケンプーと共に寄り添い奮闘するも、2019年6月28日に永眠。旅行、アウトドア、釣り、キャンプ、BBQ、DIYなんかをやりながらなんとか家族で立ち直っていくブログです。

ペットと闘病している人の力になりたい。私たち家族と犬との闘病記まとめ

闘病中のことも、死んじゃった後のこともとりあえず一通り書ききりました。

読む人の気持ちとか意味とか意義とかに合わすことなく、なるべく忠実に事実を書いてきたので、読みづらいというか、読む意欲を搔き立てるような内容にはなっていないと思います。

それでもやっぱり、どこかに一人でも共感してくれたり、覚悟をしてくれたりと、なんらかの前に進む原動力になってくれたらなあという思いでかいています。

 

とりあえず死んじゃう前の闘病記10記事をまとめました。良かったら見てください。

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突然の別れ その5 完

ケンプーは骨になった。

 

全くとどこおりなく。骨はシートベルトにがっちり固定して持って帰った。

 

私の実家に帰って少しお茶をした。連日深酒をして色々と行動していたから疲れが溜まっていた。葬儀も無事に終わりひと段落して緊張の糸が切れたのか、ドッと疲れが出てついつい長居してしまった。

 

実家を出てからは観覧車に乗った。実家の近くのショッピングモールの屋上ある観覧車で、なんかのキャンペーンの景品なのか、観覧車の無料チケットを私の母親からちょっと前にもらっていた。

 

闘病生活でしばらくはいけないなーなんて思って観覧車のチケットを放置してたものの、放置していた理由もなくなったので、チケットを見てみたら有効期限は今日、ケンプーを葬儀に出した6/30だった。

 

ケンプーもお空に行くのに寂しくならないように、なるべく高いところに行こう。というわけで観覧車に乗った。

 

ケンプーも観覧車に乗せたかったので連れて行きたいのだが、はた目から見ると骨壺を持ってショッピングモールをうろつく怪しいやつになってしまうので、紙袋に入れて持ち歩いた。

 

観覧車は待ち時間もなくすんなりと入れた。椅子に座って、紙袋から骨壺を取り出し、ずいぶんと小さくなってしまった息子を膝の上に乗せて、ゆっくりとお空に向かっていった。

 

ああ、これでお別れなんだなと思うと自然と涙が出てきた。厳密に言えばケンプーが事切れたその時すでにお別れでもあるのだが、私達なりのけじめのつけ方というか、けじめをつけるキッカケを作りたかったんだと思う。そういう意味では葬式なんかも、故人を偲ぶという意味合いとは別に自分自身の気持ちに一旦整理をつけるって意味合いもあるんだな、と自分の大切な家族を失って、自分自身で葬儀屋の手配などして初めて気付くことができた。

 

観覧車が最高地点に到達した。あっちに行っても楽しく遊べよー、とか今まで苦しいのをよく頑張ったね、とか思いつく限りケンプーに労いの言葉をかけた。

 

地面に戻ってきた。お腹が空いたので担々麺を食べた。うまかった。

 

ケンプーがちゃんとお空に行けたか、途中で迷ったのか結局着いてきちゃったのかはわからない。そんなスピリチュアルな能力は持ち合わせてないので確認なんかできない。

 

ただ私たちとしては持ちうる時間とお金と体力と知恵で、最大限ケンプーを送れたかなと思ってます。

 

月並みですが心の中でケンプーは力強く生きています。

 

今までたくさんの思い出をありがとう。

 

そしてお読みいただいてありがとうございました。

 

おわり

突然の別れ その4

寝てても覚めてても結局次の日は来た。

寝れない寝れないと言いながら結局2、3時には眠りについたんだろう、寝不足で辛いとかそう言う感じはなくスッキリしていた。

 

ケンプーともこれでお別れ。

 

そう思うと名残惜しさも倍増するも、朝10時から葬儀屋に行くことになっているので少しバタバタとしていた。燃やしに行きたくないのに燃やすために急がないといけないとなるとなんとも言い難い気持ちにもなった。

 

お嫁と娘はちょっと黒目な洋服、私はあいにく天気が良くなかったので、ケンプーがちゃんとお空に行けるように、明るい空色のシャツを着ていった。

 

結局一度しか使わなかったアウトドアワゴンは車のトランクの横幅目一杯広げて棺桶的な役割を果たしていた。アウトドアワゴンの使い方としては不本意ではあるが、即席の霊柩車が出来たわけである。

 

葬儀屋に行くまえに自分の実家に寄って父親に一緒に来てもらった。ケンプーのワゴンを運んでもらったり、一時的に娘を持っていて貰ったりといろいろ手助けをしてくれた。

 

葬儀屋に到着。外観はあまり良くないものの内観は綺麗な感じだった。ケンプーの立て看板まであった。

 

中に入って待合室もとても綺麗で花が飾ってあったり写真が飾ってあったりと人間のそれと遜色がなかった。

 

嫁は手紙を書いてケンプーの脇に挟んだ。後日何を書いたか聞いたところ、月並みなことだと言いはぐらかされた。

 

余談ではあるが、葬式のコースのオプションとして、ペットのDNAを採取してカードに出来るがどうかという提案を受けた。

 

ケンプーの思い出になるようなものならなんでも欲しい、多少値段がはろうともしょうがないって気持ちになっているであろう私達ですら、なんでDNA。。。というコレジャナイ感がすごかったので丁重にお断りした。まるで使い道がわからない。クローンでも作るのだろうか。

 

そんな一幕もありしばらくしていると燃やす準備ができたとのこと。

ケンプーを燃やす台の上に置く。昨日買ったひまわりをたくさん置いてやった。まあこの手紙をしっかりと脇に挟み直した。これで一人じゃないからね。

これでケンプーをモフモフ出来るが最後だ。生身のケンプーに触れられる最後のチャンスだ。覚悟なんて出来てるわけない。一昨日まで元気にご飯食ってたんだぞ。先月まで一緒に海に行ったり花見したりドッグランいったり普通にしてたんだぞ。当たり前のように楽しい毎日をこんなに尊いものだと感じることもできぬまま過ごしていたにちがいない。そんなもん失ってみないと気づけない。

 

気持ちとは裏腹に死んでいったケンプー。このまま放っておいてもいずれ腐敗してしまう。であれば一番綺麗な状態でお別れを言いたい。分かっている。分かってるよ。それでも悲しいんだって。

 

焼却炉はおそらく高温なんだろう。なんとも言えないブザーのような音がけたたましく鳴っていた。

 

焼却炉の両開き戸が開いてケンくんが中に入って行った。

 

戸が閉まった。

 

1時間程でケンくんは骨になっていました。

骨格がしっかりしていたケンくんだから骨の一つ一つが太かった。ひとつひとつ私とまあこで骨を拾い上げ骨壷に納めました。

 

どんどん運びやすくなっていくケンくん。

骨壷をシートベルトにしっかり止めて持って帰りました。笑

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その5に続けます。

突然の別れ その3

目が覚めた。

 

昨日ケンプーが死んで、私は深酒をして倒れこむように寝たが、目が覚めた時、昨日の一連の出来事は悪い夢ではないかと一瞬期待をしたが、私の枕元で背を向けて、花に囲まれて寝ている息子をみて「ああ、やっぱり事実だったんだな」と私の儚い気持ちはすぐに散っていた。

 

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突然の別れ その2

ケンプーが死んだことを状況から判断することができた私。しばらく待っていると処置室に呼ばれた私達。

 

そこに横たわるケンプー。

 

それはまるで昼寝でもしているかのように安らかで、しばらくしたらむっくり起き上がって水をがぶ飲みして少しむせる、いつものルーティンでもまたやるんじゃないかと思わせるほと日常的によく見ていたケンプーの寝顔でした。

 

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突然の別れ

いやー、まさか死ぬとはなー。

 

もし私のブログを最初から読んでくれてる人がいたとしたら「あれ?記事飛ばした?」とか思うかもしれませんが、たぶん飛ばしてないと思います。ちょっと前に入院して退院してきて、注射を何回か打たれ、アウトドアワゴンに乗ったり、ご飯を手作りしたりしてた矢先に逝きました。

 

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犬の膵炎用の食事を手作りで準備してみる

ステロイドを打っても食欲が回復しなくなったケンプー。お手製の無脂肪カッテージチーズを食べさせてみても匂いを嗅いでぷい。。。なかなか食べてくれない。難しい息子。ただ嘆いていても始まらないのでいろいろ試してみた。

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